ラオスでは夜間のバス移動を避けた方がいい理由。電灯がない山道や山賊出没に注意!?
ラオスでの長距離の移動では飛行機と鉄道が圧倒的に便利ですが、地域によってはバスしか選択肢がないこともあります。
また、長距離バスは飛行機や鉄道に比べて安く、バックパッカーにとってはメインの移動手段になるでしょう。
しかしながら、ラオスで長距離バスを利用する時には気をつけなければならないことがあります。
それは、夜間の長距離バスでの移動は危険をともなうということです。
そこで今回は、「ラオスでは夜間のバス移動を避けた方がいい理由」について解説していきます。
ラオスを訪れる機会のある人、ラオスで長距離バスを利用する機会のある人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
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夜間のバス移動を避けた方がいい理由とは?
ラオスでの夜間の長距離バス移動は日中のバス移動よりも危ないと言われています。
その主な理由は以下のとおりです。
- 電灯がない&舗装されていない山道での交通事故が多い
- 夜間は飲酒運転による交通事故が多い
- 山賊によりバスが襲撃される危険がある
- 暗くなった車内ではスリの被害に遭う危険がある
電灯がない&舗装されていない山道での交通事故が多い
ラオスでは地方に行くほどインフラの整備が行き届いておらず、それなりに交通量の多い道でも電灯がなかったり、舗装されていなかったりすることはよくあります。
そうした道は昼間なら大した問題はありません。
しかし、夜になると交通事故の発生リスクが跳ね上がります。
市街地でも電灯がない道は真っ暗で危険!
実際にラオスでは、舗装されていない道でのスリップによる車両の横転や、崖からの転落といった事故が起きています。
2019年には中国からの団体旅行客が乗ったバスが崖から転落し、13名が亡くなるといった大事故がありました。
カシー・ナーン道路における死傷事故の発生(在ラオス日本大使館)
特にラオスでは、
- 雨季の悪天候
- 北部の山岳地域
- 未舗装の道路
は昼間でも長距離バスでの移動はおすすめできません。
電灯がない山道でもスピードを落とさない
バンビエンからビエンチャンにバイクで帰る途中の山道にも、電灯がまったくない区間がありました。
日が暮れて真っ暗になってしまったため、私はバイクのライトだけを頼りにゆっくり走行することに。
しかし、他の車やバイクはカーブの多い暗い山道にもかかわらず、昼間と変わらないようなスピードで走っていました。
夜間の山道での事故の多さを実感した瞬間です。
飲酒運転による交通事故が多い
ラオスでは飲酒運転による交通事故も多いです。
近年警察による取り締まりは強化されているようですが、それでも飲酒運転による事故は多発しているといわれています。
バーやクラブの前にもバイクや車がずらりと並んでる!
特に、地方や田舎に行くほど交通ルールやマナーは緩くなっていく傾向があります。
そのため、長距離バスが夜間に飲酒運転の車やバイクと事故を起こす可能性は十分にあるといえるでしょう。
山賊によるバス襲撃の危険がある
「ラオスは山賊が出る」といっても信じる人はほとんどいないでしょう。
しかし、実際にラオスでは近年でも山賊による自動車やバスへの襲撃事件が起きています。
山賊による事件は最近でも頻発していると言われている!
特に夜間に山中を走るバスは被害に遭いやすいようです。
その理由は以下のとおり。
- 夜間の山道はゆっくり走らざるをえないため、山賊に止められやすい
- 夜間の山中は交通量が少なく、単独で走る車両は襲撃されやすい
山賊といってもマチェーテを振り回しているような、漫画に出てくるようなTHE山賊ではなく、銃器などの近代的な武器を装備しているそうです。
また山賊だけでなく、反政府勢力によるテロ事件や身代金目的の拉致・誘拐事件も過去には起きています。
夜間の長距離バスでの移動は、こうしたトラブルに巻き込まれるリスクが高くなると言えるでしょう。
夜間の暗くなった車内でスリ被害がある
普段は爆音で音楽を流し続けるラオスの長距離バスですが、夜になると明かりと音楽を消して就寝モードになります。
そこで注意しなければならないのはスリです。
暗くなった車内で、寝ている間に貴重品を盗られるケースがあります。
リュックを開けられたり、ポケットからスッと抜き取られるそうです。
ただし、スリへの対策はいくつかあり、
- 貴重品をリュックやカバンに入れて南京錠をかけておく
- 貴重品をボディバッグに入れて身につけ、その上から上着を着てガードする
といったものがあります。
- 南京錠はバックパッカーの必需品!
特に、国境をまたぐ夜間の長距離バスはスリや窃盗が多いようです。
世界にはプロの窃盗団もいるくらいなので、パスポートやスマホなどの貴重品の管理には十分注意しましょう。
日本のパスポートは狙われやすいので気をつけて!
長距離バスに乗るなら早朝出発がおすすめ!
2021年に鉄道が完成したことにより、ラオス北部への移動は画期的によくなりました。
しかしながら、鉄道がラオス国内を網羅しているわけではないので、長距離移動となるとバスを選択せざるを得ない場合もあるでしょう。
もし長距離バスに乗るなら早朝出発の便がおすすめです。
ここまで説明したとおり、夜間のバス移動には少なからずリスクがあります。
時間がもったいないから、夜間のうちに移動したいという意見があるかもしれません。
ただ、日中移動であればトラブルに遭う可能性が低く、またトラブルに遭っても明るいうちなら大きな被害になりにくいです。
たとえば、
- 事故に遭ってもほかのバスや車に助けてもらえるかもしれない
- バスが故障しても修理しやすい、ほかのバスに乗り継げる
- 山賊や反政府ゲリラによる襲撃は交通量が減る夜間が多い
こうした点から、長距離バスは夜間移動ではなく早朝出発の便がおすすめです。
まとめ:余計なトラブルは事前に回避!
ここまでラオスでは夜間の長距離バス移動を避けた方がいい理由について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
ここで今回の記事の重要な点をおさらいしておきましょう。
この記事のポイント
- ラオスではインフラが整備されていない地域が多く、電灯がない道や未舗装の道では夜間に事故が起きやすい
- 雨季の山道では長距離バスが崖から転落した事故で死者も出たことがある
- ラオスでは飲酒運転による事故が多い
- 北部の山岳地域では近年でも山賊によるバスや自動車への襲撃事件が起きている
- 夜間の山道では大型バスは速度を落として走行するため、山賊に止められやすく被害に遭いやすいらしい
- 夜間の長距離バス車内では就寝中の乗客に対するスリが多い
- ラオスで長距離バスを利用するなら早朝や午前中に出発する便がおすすめ
ラオスでの夜間の長距離バス移動は、命に関わる事故や事件が起きる可能性があります。
ただ、現地のラオス人たちは少なからず気にはしているものの、夜行バスを利用しているのも事実です。
夜間移動のバスを選ぶのか、それとも日中移動のバスを選ぶのか。
多少は値が張るものの飛行機や鉄道を選ぶのか。
どれを選ぶのかはそれぞれの判断になりますが、それぞれに起こりうるリスクは正しく認識しておく必要があります。