ラオス・ターケークの洞窟は雨季には水没してしまう!?【旅の失敗談①】
【とにかく伝えたいこと】ラオス観光の穴場の街ターケークでは、レンタルバイクでのツーリングや洞窟めぐりがおすすめ!しかし、雨季の旅行では思いがけないトラブルが起きることも…
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旅行者にあまり知られていないラオス中南部ターケークへの旅
ラオスの首都ビエンチャンに住んでいた2019年8月。
休みができたので2泊3日でターケークに旅に出ました。
ターケークはラオス中南部にあるメコン川沿いの街。
フランス植民地時代の建物がいくつも残っている、のんびりとした街といった印象です。
街から少し離れると、石灰岩で形成された変わった形の岩山や侵食されてできた洞窟などがあちこちにあり、おもしろい景色が見れます。
旅行者にはあまり知られていないターケークですが、クライミングをする人の間では人気があるそうです。
僕はそんな変わった景色や洞窟めぐりを目当てにターケークに行きました。
しかし、僕の洞窟めぐりの計画は残念ながら失敗に終わります。
今回はそんな旅の失敗談や東南アジアの雨季で気をつけること、雨季ならではの楽しみ方などを紹介していきます。
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2019年にラオスの山道でバスの転落事故が発生
はじめは旅の目的地の候補に、ラオスの人気観光地ルアンパバーンか世界遺産やベトナム戦争の跡が残るシェンクワンを考えていました。
しかし、どちらにするか迷っているときにある事故が起きたというニュースを目にします。
ラオスでバスが転落事故 中国人観光客13人が死亡(テレ朝NEWS)
中国人旅行客の団体を乗せた観光バスが、山道を走行中に崖から転落し、乗客13人が亡くなるという事故が起きたのです。
ラオスは雨季になると自動車事故が多くなる
ラオスでは街から離れると舗装されていない道路や、バスがギリギリ通れるくらいの橋などをよく目にします。
また、山道などには電灯がないので真っ暗。
ただでさえ危なそうな道なのに、雨の影響で滑りやすくなってしまうと、事故が多発してしまいます。
転落事故を起こしてしまったバスが走っていたのは、首都ビエンチャンから人気観光地ルアン・パバーンへの道。
ラオスに訪れた観光客がよく使う主要道路ですら、スコールが原因でスリップ、転落、落石、土砂崩れといった事故が起きています。
バスのドライバーにとっても、決して不慣れな道ではなかったでしょう。
実際に、整備された平地の道路でも雨季になると自動車事故が増えるそうです。
ラオスで雨季に長距離バスを利用するときの注意点
ラオスは国土の約7割が高原や山岳地帯なので、どこに行くにも陸路を移動するならたいてい山道を通ることになります。
もし雨季に長距離バスを利用する場合は、山道を走らないルートを走る便、昼間に山を越える便を利用するようにしましょう。
雨季の移動で一番おすすめなのは飛行機です。
特に、ビエンチャンからルアンパバーンやシェンクワンなど、山を越えなければ行けない街へ向かうときは、長距離バスではなく飛行機を利用するようにしましょう。
ターケークはヴィエンチャンから山を越えずに行ける
比較的安全なルートでいけるターケークに決めた
僕はバスで行くとなると山を越えなければならないルアンパバーンとシェンクワンをあきらめ、ずっと平地を通ってたどり着ける街を探しました。
そこで見つけたのがターケークです。
ビエンチャンからバスで約7時間。
メコン川沿いの国道13号線を走るルートは、ずっと平地で山道を通らないので安心です。
また、当初はルアンパバーンやシェンクワンといったメジャーな街に行こうとしていた自分にとって、ターケークの地球の歩き方にも詳細な情報が載っていないところが、また魅力的にも感じました。
ちなみにビエンチャンからターケークへ行くには、南部方面へのバスが出ている南バスターミナル(サイターイ)からバスに乗ります。
ビエンチャン-ターケーク間のチケット代は以下のとおりです。
チケット代
- 普通:60,000キープ(約684円)
- VIP:80,000キープ(約913円)
※ターケークのバスターミナルにある料金と時刻表
長距離バスにトイレ休憩はあるがトイレはない
ターケークまではビエンチャンからバスで約7時間。
途中でトイレ休憩といって何度かバスは停まりました。
しかし、バスを降りてもそこにトイレはありません。
男性も女性も草むらや茂みに入って行き、しばらくすると戻ってきます。
つまり、そういうことですね。
郷に入っては郷に従うしかありません。
トイレがある休憩地点もありましたが、決して清潔なトイレではありません。
もちろん、紙もありません
草むらや茂みのなか、きれいではないトイレに抵抗がある人は、バスに乗る前に済ませておくようにしましょう。
【失敗談】ターケークのほとんどの洞窟が水没していて入れない
街の中心に近いホテルやゲストハウスに泊まる
ターケークで泊まったのは、街なかにある「Soutthida Guesthouse」というゲストハウス。
1泊の料金は90,000キープでした。
本当は10万キープでしたが、交渉して9万キープにしてもらいました
近くにある小さめのナイトマーケットやメコン川へ歩いていくことができ、バイクのレンタルショップも目の前にあります。
街の中心から少し離れたところにあるバスターミナル周辺には、もっと安いゲストハウスがあります。
しかし、ご飯を食べたりバイクのレンタルをするためには、街の中心部に行かなければなりません。
ゲストハウスから街の中心までの往復のトゥクトゥク代を考えると、宿泊代の安いバスターミナル周辺よりも、街の中心にあるゲストハウスやホテルに泊まったほうがいいでしょう。
バイクをレンタルしてターケークの洞窟巡りスタート
タケークは観光地として日本人旅行者の間での人気は高くありません。
街にはほとんど何もないからです。
ターケークに着いて1日目は街の散策をしましたが、徒歩だけでも充分見て回れるくらいの街の広さでした。
ただ、街を離れると、変わった形の山々、あちこちにある洞窟など冒険心をかき立てるような世界が広がっています。
僕はさっそく街なかでバイクをレンタルして、洞窟めぐりに出かけました。
バイクのレンタルショップでは洞窟や遊べるようなラグーン(天然のプール)の場所が書いてある地図をもらえます。
洞窟内や洞窟までの道が水没していて入り口まで行けない
さっそく1つ目の洞窟に着きました。崖がくり抜かれたようなちいさな洞窟です。
僕以外に旅行客は見あたらず、受付に座っていた女の子2人と牛しかいませんでした。
お金を払って洞窟内を見学しました。
小さな洞窟ですが、中から見える外の景色は不思議なおもむきがあり、とても印象に残っています。
2つ目の洞窟の入り口に着くと、妙な看板が立ててあります。「Keep out」、立ち入り禁止です。
せっかく来たのに入れないのは悔しいので、近くにいた女性になぜ立ち入り禁止なのか聞いてみました。
すると女性は、「この時期はここら辺の洞窟はみんな一緒。洞窟が水没しているか、洞窟までの道が水没しているから入れないよ」と教えてくれました。
雨季で洞窟のなかや洞窟まわりの水位が上がり、危険なので立入禁止になっていたのです。
そういえば2018年に大雨で水位が上昇したタイのタムルアン洞窟で、サッカーチームのコーチと少年たちが遭難するという事故もありましたよね。
念のためほかの洞窟にも行ってみましたが、やはり立入禁止になっていました。
残念ながら洞窟めぐりは1か所だけで終わってしまいました。
船を出してもらって洞窟までいくことができる!?
洞窟巡りが終わってしまったので、とりあえずバイクでツーリングをしながら景色を楽しんでいると、スコールが降ってきました。
カッパを着るまもなく、服はビショビショです。
雨季ならではですね
道路脇の休憩所で雨が止むのを待ってから、再びバイクを走らせます。
すると、おじさんに呼び止められました。
おじさんは「近くの洞窟まで船で連れていってやる」といっています。
ターケークから少し離れた村には、船で探検する洞窟があります。
おじさんも同じように、水位が上がって歩いて行けない洞窟に船で一緒に行こうというのです。
僕は興味がありましたが断りました。
なぜならおじさんは上半身裸でビールを飲んでいたからです。
危ない香りがプンプンします
ちょっと信用できないですよね。
おじさんが服を着ていてビールを飲んでいなければ、僕はおじさんについて行ったでしょう。
失敗してもすぐ切り替える!雨季だからこその楽しみ方も発見
道の両脇に水がたまり海のような景色に
雨で水位が上がったせいで洞窟に入れなかったのは残念でしたが、そのかわりに雨季ならではの楽しみ方も見つけることができました。
まずは景色。
小高くなっている道路の両側は、雨季ということもあり水が溜まっていて、まるで海の上をバイクで走っているようなステキな光景に。
映画「千と千尋の神隠し」に登場するリンの「雨が降りゃ海ぐらいできるよ」というセリフを思い出しました。
そして、雨季の最大の魅力ともいえる豊かな自然。
雨が降ることで植物は元気になり、森が生き生きとして輝いて見えます。
ラオスの自然を楽しみたい人には雨季がおすすめです。
雨水が流れてできた天然のプールで遊ぶ
舗装された道路から横道に入り、赤土の道の先に何があるかもわからず進んでいると天然のプールがありました。
山から流れてくる雨水が溜まり、地元の人たちの憩いの場になっています。
近所の子どもたちも遊んでいました。
こうした雨水による天然のプールで子どもが遊ぶ光景はあちこちで見かけました。
雨季は旅行客が少ないのでのんびりできる
雨季は人気の観光シーズンではないので、ほかの旅行客が少ないです。
そのため、観光スポットでゆっくり見学できたり、のんびりすることができます。
僕もターケークではのんびりバイクを走らせながら、周りの景色や田舎の風景を楽しむことができました。
また、ホテルが空いているので、値下げの交渉もしやすいです。
今回僕は利用しませんでしたが、飛行機代が安くなるといったメリットもあります。
雨季のターケーク旅の反省と旅先で失敗したときのアドバイス
今回の旅は雨季というのを踏まえて、長距離バスで山道を通らないターケークに行くという計画をしました。
しかし、目的地で計画していたレジャーへの雨の影響まで考えがおよびませんでした。
そのため、僕の楽しみにしていた洞窟めぐりは失敗してしまったのです。
ラオスをはじめとする東南アジアへの旅行では、自然を楽しみたいという人も多いと思います。
もし雨季のシーズンに旅先で山登りやトレッキング、海水浴、洞窟探検などを計画している人がいたら、雨によってどのような影響があるか、雨季でも安心して楽しむことができるかをよく調べておきましょう。
ただ、旅にトラブルや失敗はつきものです。
計画通りにいかなかったり、予定が狂ってしまっても、切り替えて楽しむ気持ちを忘れないようにしてください。
なぜターケークは人気の観光地にならないのか?
ターケークを楽しむにはバイクのレンタルが不可欠
はっきりいうと、ターケークの街にはこれといった名所がありません。
街の外の洞窟や自然は素晴らしいですが、点在しているため、バイクタクシーやトゥクトゥクでまわってもらうのは難しいです。
そのため、ターケークを楽しむためにはバイクが必要になります。
ただ、ラオスの交通事情やバイクの運転に慣れていない人が、いきなりラオスの田舎街でバイクを乗りまわすのはかなり危険です。
青年海外協力隊の人たちの間でも、バイクに乗ってはいけない決まりがあると聞きました。
バイクでまわらないと充分に楽しめない点が、ターケークがなかなか人気にならない理由だと思います。
ラオスでバイクに乗るのは少し危険なので、旅行情報誌にもバイクをレンタルして観光スポットをまわるプランはほとんど紹介されていないのでしょう。
外国人のバックパッカーの間では人気!?
日本人観光客は見かけませんでしたが、外国人のバックパッカーはチラホラいました。
みんなバイクをレンタルして街の外に出かけています。
バックパッカー向けのブログなどで、ターケークでのバイクを使った旅が紹介されているのではないかと思います。
僕がバイクのレンタルショップに行ったとき、フランス人のカップルもバイクのレンタルをしていました。
女の子の方はバイクに乗り慣れていない様子。
案の定、走り出した瞬間に転んでしまいました。
やはり、慣れていない人にはターケークのバイクツーリングはあまりおすすめできないのかもしれません。
カップルはお店の前でしばらく練習してから、ゆっくりと出かけていきました。
東南アジアは雨季でも楽しめる!事前に目的地の情報をよく調べておこう!
ターケークへの旅で経験した失敗や、その代わりに見つけた雨季ならではの楽しみ方を紹介してきましたがいかがでしたか?
重要なポイントは以下のとおりです。
この記事のポイント
- 雨季に長距離バスで山を越えるルートは危険
- 雨季になるとターケークの洞窟は水没している
- ラオスの雨季は豊かな自然が楽しめる
- ほかの観光客が少ないのでのんびりできる
- ターケークではバイクのレンタルが不可欠
東南アジアに旅行に行くときには雨季シーズンに注意してほしいですが、雨季をおすすめしていないわけではありません。雨季には雨季の素晴らしさがあります。
そして、ハプニングが旅の醍醐味ではありますが、やはり旅先ではいろいろなことを想定しておかないといけないと実感しました。
みなさんも海外旅行に行くときは、事前に目的地のことをよく調べておき、後悔しないような旅にしましょう!
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