日本のパスポートはなぜ世界最強?信用度が高い理由やビザなしで入国できるメリットを紹介!
日本のパスポートが世界最強といわれているのを知っていますか?
毎年イギリスの調査会社が、それぞれの国のパスポートでビザなしで渡航できる国と地域の数を調べ、ランキングにして発表しています。
その発表によると世界1位は日本のパスポート。
ビザがなくても日本のパスポートがあれば渡航できる国と地域は191もあります(2021年現在)。
つまり、ビザがなくても渡航できる信用度が世界最強ということです。
僕は海外にいるときに、日本のパスポートが強くてよかったと感じたことが何度かあります。
そこで今回は、日本のパスポートが世界最強である理由やメリットを紹介していきます。
これから海外旅行に行こうとしている人や、まだパスポートを取得していない人も、ぜひ最後まで読んでみてください!
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日本のパスポートの信用度が高いのはなぜ?
日本のパスポートがあればビザなしで渡航できるのはパスポートの信用度が高いからです。
ではなぜ、日本のパスポートは世界中から信用されているのでしょうか。
その主な理由は以下のとおりです。
信頼されている理由
- 海外にいる日本人の犯罪が少ない
- 日本人がビジネスや観光での来訪を期待されている
- 日本のパスポートが偽造しにくい造りになっている
海外にいる日本人の犯罪が少ない
まず、パスポートに関わらず日本人が信用されています。
それは、海外での日本人による犯罪や不法滞在、不法就労が少ないからです。
海外の国からすると、たとえビザなしで日本人を受け入れても、治安が悪くなることはないと判断されているのでしょう。
日本人のビジネスや観光での来訪が期待されている
ビジネスや観光を目的に日本人に来てほしいと期待している国が多いです。
日本人や日本企業はビジネスの相手として信頼されています。
経済・技術などさまざまな面で評価されていて、日本とビジネスで繋がりたいと期待されているのでしょう。
また、日本人は旅行に来てたくさんお金を使ってくれるということも期待されています。
日本は国内総生産(GDP)で世界3位ですから、日本人はお金持ちというイメージを持たれているのです。
日本のパスポートが偽造しにくい造りになっている
実は、日本のパスポートは高度な技術を駆使して、偽造しにくい造りになっています。
まず、パスポートに内蔵されているICチップの機能が上がったことで、個人情報を不正に読み取られにくい。
さらに、用紙やインクにも特殊な技術が用いられているため偽造しにくくなっているんです。
また、2020年から査証ページの背景に、葛飾北斎の「富嶽三十六景」が描かれるようになりました。
これも、セキュリティ対策のために複雑なデザインにするというアイデアからきているそうです。
こうした外務省などの努力が、日本のパスポートの信用度を高めています。
日本のパスポートが強いと感じた体験を紹介!
僕は海外で日本のパスポートが強くてよかったと感じた経験を何度かしてきました。
それは、ビザがなくても入国できるということだけではありません。
ほかの国の人より出入国審査が比較的スムーズであったり、入国管理局でトラブルにあったときに信用されやすいといったことがあります。
そこで、実際に日本のパスポートが強いと感じた体験を紹介します。
ドイツで出国審査に引っかかったときの話
僕はドイツのフランクフルト空港から出国するときに、審査に引っかかり別室に連れて行かれたことがあります。
最初はマルタ共和国にビザなしで入国し、そのあとドイツに移動。
そして、途中で外国人局(Ausländerbehörde)でビザの延長手続きをして滞在していました。
しかし、出国審査のときにイミグレーションの審査官に、「出国期限がとっくに過ぎているじゃないか」といわれて、別室に連れて行かれたのです。
相手はヨーロッパで一番厳しいとも噂されているフランクフルト空港の入国管理局。
かなり心配。
僕は別室で「ビザ延長の手続きをしました。外国人局に連絡して〇〇さんに聞いてもらえればわかります」と説明しました。
ただ、パスポートにはビザの延長手続き完了を証明する書面やスタンプは一切なし。
さらに、その日は日曜日で外国人局と連絡がつかず。
手続きができていなければ、100日以上のオーバーステイです。
本来なら罰金を払わなければならないし、当分はシェンゲン協定加盟国に再入国できないとのこと。
ただ、僕が必死に説明していると、審査官が「外国人局には明日確認する。君は日本人だし嘘をついていないことを信じるよ」といって、日本での連絡先と住所を書くだけで許してくれました。
日本のパスポートが信頼されていると感じたできごとでした。
外国人と一緒にタイ−ラオスの国境を越えたときの話
ラオスでサッカー選手をしていたときの話。
チームでお隣の国タイに遠征に行くために、陸路で国境を越えることになりました。
もちろんラオス人の選手やスタッフは簡単に出入国審査を通過していきます。
しかし、まだ労働ビザを発給される前の日本人の僕とブラジル人、コートジボワール人の外国人選手たちは、ちゃんと出入国カードを記入し、イミグレーションで審査を受けていました。
タイ遠征を終えてラオスに再入国するとき、入国審査の順番を待つ列に並んだ僕たち外国人選手のもとに係員がやってきました。
そして、1人1人持っているパスポートを確認し、ブラジル人とコートジボワール人のチームメイトにある紙を渡したのです。
彼らが渡された紙は、入国カードよりもさらに細かく渡航目的や職業などを記入する書類。
係員に「僕は書かなくていいんですか?」と聞くと、「日本人は書く必要ない」と返されました。
ブラジル人とコートジボワール人のチームメイトに対し、僕はなんだか申し訳ない気持ちに。
僕がラオスに入国してから10分くらい経って、やっと入国できた彼らは、「ブラジル人やアフリカンはどこの国に行くときも入国が難しいんだよ。悪いことをするやつが多いイメージがあるからね。俺も日本のパスポートがほしいよ」といっていました。
ビザなしで渡航できるメリットを考えてみる!
日本のパスポートが信頼されているおかげで、ビザがなくても渡航できる国がたくさんあります。ここで、ビザがなくても渡航できるメリットを考えてみました。
ビザなし渡航のメリット
- 急な休みができたときに海外旅行に行ける
- トランジットでも気軽に入国できる
- バックパッカーが世界をまわりやすい
急な休みができたときに海外旅行に行ける
もし観光ビザを取らなければならないとしたら、ビザの申請手続きをして数日待たなければなりません。
この作業だけでちょっと面倒ですよね。
でも、ビザなしで渡航できるのであれば、「数日休みがとれたから明日から海外に行こう!」なんてこともできます。
特に、韓国や台湾、タイなどの日本から近い国が、すぐ行ける旅行先として人気です。
実際には、日本からの近さ、航空券の安さを考えると気軽に行ける国は限られます。
ただ、日本のパスポート保持者は、思いつきで行ける国の数が世界で1番多いというのは嬉しいですよね。
トランジットでも気軽に入国できる
観光ビザが必要ない国で飛行機を乗り継ぐときに、待ち時間に気軽に入国できるというのもメリットの1つです。
僕はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ空港で飛行機を乗り継いだとき、待ち時間が長かったので一度UAEに入国したことがあります。
特に何かをしたいという考えはなく、「アラビア半島の暑さを体感したい」という、ちょっとした思いつきで入国しました。
そんなことができるのも、ビザなしで入国できるおかげです。
乗り継ぎ時間に入国できるのであれば、ちょっと待ち時間が長くても逆にワクワクします。
バックパッカーが世界をまわりやすい
いろいろな国にビザなしで入国できるのは、何か国も旅したいバックパッカーにはかなり有り難いですよね。
それだけではなく、観光ビザを取得するための費用が必要ないこともバックパッカーにとってのメリットでしょう。
例えば、ブータンの観光ビザは旅行会社を通じてしか取得することができませんが、実費が40ドル(約4,380円)、手数料が4,320円かかります。
入国するのに8,000円は安いと思う人もいるかもしれませんが、費用を抑えて旅をする人にとってはそこそこの額です。
また、観光ビザを発給国籍や入国する国によっては観光ビザ代に3万円かかるなんてこともあります。
バックパッカーにとって3万円はかなり大金です。
物価が安い国なら、3万円あれば1か月近く暮らせますからね。
観光ビザ代が浮くことを考えると、日本人バックパッカーは費用面でも恵まれているといえます。
日本のパスポートは悪用されやすいので紛失・盗難に注意!
日本のパスポートは最強ということを説明しました。
しかし、だからこそ海外旅行のときにはパスポートの紛失に注意しなければなりません。
なぜなら、日本のパスポートは偽造して悪用されやすいからです。
顔写真を替えて勝手に悪いことに使ってしまいます。
信用度の高い日本のパスポートがあれば、いろいろなことができてしまいますからね。
例えば、犯罪者の不法な出入国、銀行口座の作成、携帯電話の契約、借金など。
これらのことが自分の失くした、盗まれたパスポートで行われていたとしたらゾッとしますよね。
日本のパスポートは偽造が難しい造りになっていますが、それでも偽造されているかどうかは、機械で読み取ったりしない限り見分けられないでしょう。
そのため、海外旅行に行くときにはお財布や携帯電話と同じように、パスポートをしっかりと管理しなければならないのです。
海外旅行中は常にパスポートを持ち歩くのが基本ですが、国によってはパスポートのコピーを持っていればいいという場合もあります。
そうした国では、パスポートをホテルのフロントやセキュリティボックスに預け、コピーを持ち歩くのがおすすめです。
ただし、セキュリティがしっかりしているホテルに限ります。
世界最強のパスポートなのに日本人の4人に1人しか持っていない
日本のパスポートが世界最強であるということについて説明してきましたが、いかがでしたか?
ここで、今回の記事の重要な点をおさらいしておきましょう。
この記事のポイント
- 日本のパスポートがあれば191の国と地域にビザなしで渡航できる
- 日本のパスポートが最強なのは日本人や日本という国、パスポート自体の信用度が高いから
- ビザが必要ないから気軽に海外旅行に行ける
- 日本人のバックパッカーは世界をまわりやすい
- 日本のパスポートは悪用されやすいので紛失や盗難に気をつける
ビザなしで行ける国が多いというのは、ほかの国の人よりも恵まれていることだと思います。
ただ、世界最強であるにもかかわらず、日本人の4人に1人しかパスポートを持っていません。
ヨーロッパなどの外国と陸続きでつながっている環境と違い、海に囲まれていて外国に行く機会が少ないことが原因なのでしょう。
せっかく、行こうと思えば行ける国が世界で1番多いのに、その権利を使わないなんてなんだかもったいない気がします。
現在は、新型コロナウイルスの影響で、臨時的に日本からのビザなしでの入国を制限している国が多いです。
今は気軽に海外旅行に行ける状況ではありませんが、この状況がよくなったら世界最強のパスポートを持って海外旅行に出かけたいですね。
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