秋のウランバートルでは街や生活に変化が起きる!秋になって起こった4つの変化を紹介!
モンゴルにも春夏秋冬がある!

「世界で1番寒い首都」といわれることもあるモンゴルの首都・ウランバートル。
1年中寒いイメージを持っている人もいるかもしれませんが、しっかりと春夏秋冬があるんです。
しかも、気温の変化が急なので、季節の変わり目をはっきりと肌で感じることができます。
僕は夏から秋の変わり目を経験しましたが、「あっ、夏が終わったな」と感じた日がありました。
さらに、ウランバートルでは夏から秋へと移っていくなかで、家の中や街なかでもいくつかの変化が起きました。
そこで今回は、夏から秋になってウランバートルで起こった変化を紹介します。
秋にウランバートルに訪れる機会のある人は、ぜひ読んでみてください!
ウランバートルに秋が来て起こった4つの変化

モンゴルでは8月の終わりごろから10月までを秋としているそうです。
そこで、8月終わりごろから10月にかけてウランバートルで起きた変化や、気づいたことを紹介していきます。
秋になって起こった4つの変化
- 急に気温が下がる
- 部屋の中が暖かくなる
- 空気が一段と悪くなる
- 渋滞がひどくなる
急に気温が下がる

8月終わりごろからいきなり寒くなります。
半袖で過ごせるような気温だったのに、2〜3日後にはダウンジャケットが必要なほど一気に気温が下がりました。
また、昼と夜でも気温の差は大きいです。
日中出かけるときに暖かいからといって薄着で外出してしまうと、夜には急激に寒くなり大変な思いをすることになります。
9月の終わりに雪が降る
まだ9月だというのに雪が降りはじめます。
そして、ウランバートルを囲む山の北側の斜面には雪が残るようになりました。
この頃には防寒グッズがないと辛くなってきます。
風がある日は耳が痛くなることもあるので注意しましょう。
さらに10月になると、最高気温が0℃を超えない日も出てきます。
日本人からするともう立派な冬ですよね。
気温は低いが天気はいい
秋になると寒くはなりますが、天候は安定してきます。
夏のように突然大雨が降ってくることはありません。
そのため、寒ささえ対策していれば、10月初めごろまではまだまだウランバートルの観光シーズンといえるのではないでしょうか。
部屋の中が暖かくなる

ウランバートル市内の建物のなかはセントラルヒーティングのおかげで常に暖かさが保たれるようになります。
そのため、秋においてはストーブやエアコンなどの暖房器具は必要ありません。
(冬はまだ経験していないのでわかりません…)
セントラルヒーティングとは
セントラルヒーティングを簡単に説明すると、火力発電所で発電と一緒にお湯を沸かして街中の建物に送るシステムです。
毎年9月15日くらいに発動します。
建物の中にラジエーターが設置されており、ここから熱すぎない程度の熱が伝えられています。
洗濯物もラジエーターやパイプにかけておけばすぐに乾いて便利です。
建物のなかは半袖短パンで過ごせる
セントラルヒーティングにより24時間暖かさが保たれているため、アパートのなかでは半袖短パンで過ごすことができます。
寝るときも薄い布団1枚あれば大丈夫。
僕は日本から長袖のスウェットを持ってきましたが、秋には部屋のなかで着ることはほとんどないです。
ただし、モンゴルの冬を経験したことのない僕には、12月や1月の寒さをセントラルヒーティングだけでしのげるかはまだわかりません。
水道の水が冷たくない
日本の冬は水道の水が冷たくなり、地域によっては水道管が凍結してしまうことがありますよね。
しかし、セントラルヒーティングのおかげで、ウランバートルの水道水は極度に冷たくなることはありません。
蛇口を冷たい方にしても「キンキンに冷えている」ということはないですし、熱い方にするとすぐに火傷しそうなくらい熱くなります。
めちゃくちゃ有り難いです。
空気が一段と悪くなる

空気汚染が深刻な問題となっているウランバートル。
僕は中国の上海やタイのバンコクの空気の悪さも経験していますが、ウランバートルが1番空気が悪いと感じています。
そんなウランバートルでは、夏が終わり秋から冬に向けてどんどん空気が悪くなっていきます。
1番の原因はゲル地区の石炭や薪
秋から冬に向けて空気が悪くなっていく1番の原因は、ゲル地区に住む人たちが石炭や薪を燃やして暖を取っていることといわれています。
ゲル地区はインフラ設備が整っていない部分が多く、セントラルヒーティングも設置されていません。
そのため、寒い時期になると石炭や薪を使うことが多くなるそうです。
ウランバートルは山に囲まれている土地なので、石炭や薪を燃やした煙もまわりに逃げていかず、どんどん空気が汚染されてしまいます。
国はこの空気汚染をどうにかするために、ゲル地区のインフラ整備を進めているとのことです。
まわりの景色が白くなる
どれくらい空気が悪くなるかというと、外を歩くとしんどくなってしまうほど。
屋外で運動をするとノドが痛くなり、肺も苦しくなってくる日もあります。
僕が住んでいるのはゲル地区の近くなのですが、気温が下がる夕方から朝にかけては特に空気が悪くなります。
まわりの景色が白く見え、夜には幻想的な雰囲気になります。
これが石炭や薪を燃やした煙でなければステキなんですけどね。
ちなみに、本格的に寒くなる冬には、近くにいる人の顔も見えなくなるくらい煙で白くなってしまうそうです。
部屋の換気には要注意
外の空気が悪くなってきたときは、部屋の換気には注意しなければなりません。
窓を開けて空気を入れ替えようとすると、ホコリや煙が室内に入ってきてしまうからです。
空気清浄機があればいいんですが、僕の部屋にはないため、毎日窓を短い時間だけ開けて換気をしています。
短い時間でも窓ぎわにはホコリがつもってしまいますが。
もし窓を開けて換気する場合は、長時間窓を開けておくのは避け、特に夕方から朝にかけては窓を開けること自体を控えたほうがいいでしょう。
渋滞がひどくなる

1年中渋滞がひどいウランバートルですが、秋になるとさらに悲惨なことになります。
バスに乗っていて渋滞にハマると、下車して歩くようになりました。
そのほうが速いくらい、渋滞が続いているからです。
9月の新学期とともに街に人が集まりだす
9月になると新学期をむかえた学校がスタート。
制服を着た子どもたちを見かけるようになります。
また、夏に地方で過ごしていた人たちも、子どもの学校の再開に合わせてウランバートルに家族で戻ってくるそうです。
すると街では車の量が一気に増えます。
そうして渋滞がひどくなってしまうんです。
知り合いのモンゴル人によると、「学校が始まる9月初めは特に渋滞がひどい」といっていました。
また、交通量が増え排気ガスの量も増えることも、秋から冬にかけて空気が悪くなる原因の1つといわれています。
車が増え駐車スペースが飽和状態
僕の住んでいるアパートのまわりの駐車スペースも、夏に比べて停めてある車の量が増えました。
駐車スペースは完全に飽和状態になっており、車の出入りを完全に無視したような停め方もしています。
ウランバートルではこうした駐車場の問題が多いため、車のフロントガラスの部分に携帯電話の番号が書いてあります。
車を移動してほしいときはその番号に連絡し、車の持ち主に来てもらうんです。
ただし、車の持ち主に連絡がつかないこともよくあるようで、なんとかクラクションを鳴らして知らせようとしてしていることも多いです。
秋になってからは僕の住むアパートのまわりでも、深夜にもかかわらずクラクションを鳴らし続けていることが増えてきました。
交通事故を見かける頻度も多くなる
交通量が増えることで、事故の頻度も増えたように思います。
夏でもほとんど毎日のように交通事故を見かけていました。
さらに秋になってからは、1日に2度3度見ることも増えています。
そして、事故が増えるとますます渋滞もひどくなっていくのです。
まとめ:ウランバートルの秋はほとんど冬

ウランバートルで夏から秋にかけて起きた変化や気づいたことを紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
今回の重要なポイントは以下のとおりです。
この記事のポイント
- 急に気温が下がるので外出時は着ていくものに注意
- 秋は気温が下がるが天気は穏やか
- セントラルヒーティングにより建物のなかは暖かい
- 水道水が冷たくならなくて助かる
- ゲル地区で石炭や薪を燃やすため空気が悪くなる
- 新学期が始まりウランバートルに人が戻ってくる
- 車の数が増え渋滞がひどくなる
埼玉県で育った僕からすると、秋だと感じたのは8月の終わりから9月の3週目まで。
9月の終わりには雪が降り始めたので立派な冬です。
つまり、3週間ちょっとで秋は終わってしまったように感じました。
しかし、10月の時点で僕が寒がっていると、まわりのモンゴル人からは「モンゴルの本当の寒さはまだまだこんなものじゃない」と脅されます。
いったいどれほどの寒さが待っているのでしょうか。